犬が寝ている時にピクピクするのは大丈夫?判断のポイント5つ

犬が寝ている時に体をピクピク動かすのを見て、「犬 寝ている時 ピクピク」や「犬が寝てるときに痙攣するのはなぜ?」と検索する飼い主は少なくありません。

この記事では、寝てる時にピクピクするのは何が原因ですか?という疑問を中心に、足・鼻・目・顔・耳などが動く理由や、くちゃくちゃ音を立てる訳も含めて解説します。正常な睡眠かどうか見極めるポイントも紹介します。

この記事のまとめ
  • 犬が寝ている時にピクピク動く主な原因が夢やレム睡眠によるものであること
  • 正常な寝ている時の動きと異常な発作の違い
  • 足・鼻・目・耳など部位ごとのピクピクの意味や注意点
  • 病気の兆候と見分けるための日常観察のポイント
目次

犬が寝ている時にピクピクと動く理由とは

犬が寝てるときに痙攣するのはなぜ?

犬が寝ているときに体が痙攣するように見える動きをすることがあります。これは多くの場合、生理的なものであり、夢を見ているときの反応とされています。特に「レム睡眠」と呼ばれる浅い眠りの段階では、脳が活発に活動しており、筋肉がピクピクと動くことがあります。人間で言えば、夢の中で走っているような状況と似ています。

このような動きは、子犬やシニア犬に多く見られる傾向があります。神経系が未発達である子犬や、加齢によって神経の制御が弱まったシニア犬は、睡眠中の身体の動きが大きくなりやすいからです。もし愛犬が子犬や高齢犬であれば、痙攣のような動きがあっても、それほど心配はいりません。

ただし、てんかん発作や神経系の異常との違いを見極めることは重要です。睡眠中でなく、起きているときにも似たような痙攣を起こす場合や、意識がもうろうとしている、ヨダレを大量に垂らす、排尿・排便を伴うなどの症状があれば、速やかに動物病院を受診してください。

以下に「正常な睡眠時の動き」と「異常な発作」の主な違いを表にまとめます。

区別ポイント正常な睡眠中の痙攣異常な発作(てんかんなど)
意識の有無眠っている(呼びかけると起きる)意識がない、または反応が鈍い
時間の長さ数秒〜1分程度数分以上続く、または頻繁に繰り返す
その他の症状ピクピク動く程度硬直、失禁、大きく体が跳ねる
起きるタイミング主に就寝中睡眠中以外にも突然起こる

このように、睡眠中の痙攣は通常の範囲内であることが多いですが、他の異常が見られる場合は注意が必要です。


寝てる時にピクピクするのは何が原因ですか?

犬が寝ているときにピクピクと小刻みに動く行動は、レム睡眠中の筋肉の反応によるものが多いです。このとき犬は夢を見ている可能性があり、夢の内容に応じた身体の反応が出ていると考えられています。前足や後足が軽く動いたり、鼻や耳がピクピク動いたりするのは、夢の中で何かを追いかけたり匂いを嗅いだりしている様子を反映しているのかもしれません。

また、睡眠時の環境要因も関係することがあります。たとえば、寝床が冷たすぎたり、騒音があると神経が敏感になり、睡眠が浅くなることでピクピク動きやすくなります。室温や寝具を見直すだけでも、動きが落ち着くことがあります。

一方で、ビタミン不足や筋肉の異常が原因となるケースも少数ながら存在します。特に、継続的に偏った食事をしている犬や、体調に変化がある場合には、栄養バランスの見直しや健康診断を受けることが必要です。

さらに、ストレスや不安が原因となることもあります。精神的に落ち着いていないと、睡眠中でも神経が過敏に反応して体が動いてしまうことがあります。引っ越しや家族構成の変化など、環境の変化があった場合は、その影響も疑ってみましょう。

このように、ピクピク動く原因は正常なものから病的なものまで幅広いため、日常の様子と合わせて冷静に観察することが大切です。

寝てる時に足をピクピクさせる理由

犬が寝ているときに足をピクピク動かす行動は、特に珍しいものではありません。この動きの多くは、レム睡眠中の夢による反応です。犬も人間と同じように夢を見るとされており、夢の中で走ったりジャンプしたりしていることが、現実の体の動きとして現れるのです。

この反応は、子犬や若い犬ほど顕著に見られる傾向があります。脳や神経系が発達していく過程で、筋肉の制御が不安定になることが原因の一つです。寝ている間に急に足が動き出しても、犬が苦しそうでなければ、過剰に心配する必要はありません

ただし、注意すべきケースもあります。たとえば、以下のような特徴が見られた場合は、単なる夢ではなく発作や神経異常の可能性もあるため、獣医師への相談が必要です。

観察ポイント正常なレム睡眠の足の動き異常の可能性がある足の動き
動作のパターン軽くピクピクと規則的激しく痙攣し、けいれんが止まらない
意識の有無呼びかけで目を覚ます呼びかけても反応がない
頻度たまに起こる毎晩のように起こる、または日中にも起きる
他の症状特に見られないよだれ、硬直、失禁などを伴う

このように、足のピクピクは通常は夢の一部として自然な行動ですが、繰り返し激しく起きる場合や、日中にも同様の動きが見られる場合は、一度検査を受けた方が安心です。


寝てる時に鼻をピクピクさせる訳

犬が寝ている間に鼻先を小さくピクピクと動かす様子は、とても愛らしく見えます。実はこの動きも、犬の夢の中の活動に関係しています。犬は嗅覚が非常に優れており、夢の中でも匂いを感じ取っているような脳の働きが起きている可能性があります。そのため、現実で匂いを嗅いでいる時と同じように、鼻が反応することがあるのです。

また、空気の流れや部屋の温度の変化に敏感な犬は、わずかな刺激を寝ながら察知することがあります。たとえば、クーラーの風が当たったり、誰かが部屋に入ってきたりした際に、無意識のうちに鼻が動くこともあります。これは犬の持つ本能的な警戒心や感覚の鋭さによるものです。

しかし一方で、鼻のピクピクが異常なほど続いたり、くしゃみや鼻水、鼻血などを伴う場合は注意が必要です。呼吸器系のトラブルや、アレルギー症状の一部である可能性もあるからです。以下のような症状が併発している場合は、早めに動物病院で診てもらいましょう。

観察ポイント正常な鼻の動き異常な可能性がある動き
動きのリズム時々軽く動く程度常にピクピクして止まらない
呼吸の様子静かで安定している鼻息が荒く、音が出る
その他の症状特になし鼻水、くしゃみ、鼻血を伴う

このように、鼻の動きは基本的には正常な生理現象ですが、他の異常を伴う場合には原因を見極める必要があります。多くは無害な反応ですが、念のための観察は忘れないようにしましょう

寝てる時に目がピクピクする時とは

犬が寝ている最中に目の周辺が小刻みに動く様子を見ると、不安に感じる飼い主も少なくありません。この動きは主に「レム睡眠(急速眼球運動)」と呼ばれる睡眠の段階で発生します。レム睡眠中は、脳が活発に活動して夢を見ていると考えられており、人間でも同じような眼球の動きが確認されています。

このとき、犬のまぶたの下で眼球が素早く動くことがあり、それがまるでピクピクしているように見えるのです。夢の中で何かを見ていたり、追いかけているイメージを脳が再現しているため、目だけでなく顔や足も連動して動くことがあります

ただし、眼球の動きが異常に速い、片目だけピクピクする、または目の周囲のけいれんが継続的に続く場合は注意が必要です。てんかんや神経疾患などの兆候である可能性もあるため、動画などで記録して動物病院で相談することをおすすめします。

以下に、正常な動きと異常の兆候を比較表にまとめました。

観察項目正常な目のピクピク注意が必要な目の動き
動きの持続時間数十秒程度1分以上続く、頻繁に起こる
他の症状の有無特になし呼吸が荒い、身体が硬直する
覚醒時の状態普通に目覚めて行動できる起きてもぼーっとしている、反応が鈍い
動作のリズムゆるやかに動く不規則でビクンと跳ねるような動き

このように、寝ている間の目のピクピクは基本的に正常な生理現象ですが、普段と異なる様子を見かけたときは、早めに獣医師に相談すると安心です。

犬が寝ている時にピクピクする動きの見分け方

寝てる時に顔をピクピクさせる意味

犬が眠っている間に顔全体や口元、頬がピクピクと動く様子を目にしたことはありませんか?これは多くの場合、「夢を見ている」「神経が一時的に反応している」ことが原因とされています。とくに子犬や高齢犬では顔の筋肉が緩みやすいため、表情が豊かに動くことがあるのです。

顔のピクピクは、口角やひげ、まぶたなどの細かい筋肉が反射的に動いている状態で、レム睡眠中に頻繁に起こります。こうした現象は、脳からの信号が神経を通って筋肉に伝わる過程で、意識とは無関係に表れる動きです。そのため、犬が苦しんでいるわけではありません。

一方で、顔の動きが片側だけに集中していたり、硬直しているような場合には注意が必要です。これは顔面神経麻痺や中枢神経のトラブルの前兆として現れることがあります。目や口の開閉が左右非対称になっていないか、起きたときにも動きに違和感があるかを確認しましょう。

ピクピクの様子安心して見守ってよい動き獣医に相談したほうがよい動き
動作の範囲顔全体にバランスよく起こる顔の片側だけが動いている
目覚めた後の様子普通に行動している片目が閉じたまま、口が歪んでいる
頻度時々起こる程度毎回のように起こり、長く続く

このように、顔のピクピクにも生理的なものと異常の兆候があるため、観察が重要です。普段と違うと感じたときには、スマートフォンで記録を残して獣医に相談するのが良い対応です。

寝てる時に耳をピクピクさせる場合

犬が眠っている間に耳が小刻みに動く様子を見ることがあります。この動きにはいくつかの可能性が考えられますが、多くの場合、睡眠中の反射的な反応や夢の影響とされることが一般的です。人間でいうと、夢を見ながら寝言を言うのと似たような現象です。

犬は、レム睡眠中に脳が活発に活動するため、夢を見ているときに耳や足、顔などが自然に動くことがあります。耳は特に敏感な部位であり、小さな刺激に対しても反応しやすいため、寝ていても何かの音を感知して反応していることもあるのです。

また、外耳炎や耳ダニなど耳に違和感やかゆみがある場合も、寝ている間に耳が無意識に動くことがあります。この場合は、起きているときにもしきりに耳を掻く、頭を振る、耳をこすりつけるといった行動が見られるため、日常の様子を観察することが大切です。

以下に、健康な耳の動きと注意が必要な動きの違いをまとめます。

耳のピクピクの特徴健康な状態注意すべき状態
動きの頻度時々ピクピクする程度頻繁にピクピクする、止まらない
連動する行動他の部位も同時に動く(夢)片耳だけ動き、かゆがる様子がある
覚醒後の反応普通に活動する耳を気にする、掻く仕草が続く

もし、耳のピクピクが寝ているときだけでなく、日中も続いたり、赤みや臭いがある場合は、早めに動物病院で診てもらうようにしましょう。


犬が眠っている間に顔全体や口元、頬がピクピクと動く様子

犬が眠っている間に「くちゃくちゃ」と口を動かして音を立てる行動には、複数の背景があります。最も一般的なのは、夢の中で食べ物を食べているようなシーンを再現している可能性です。これは、レム睡眠中の夢に反応して、口元の筋肉が動いてしまうことによって起こります。

もうひとつの可能性は、口内や歯に違和感を覚えているときです。犬は眠っている間も、歯の痛みや歯茎の炎症を無意識に感じ取っていることがあります。その結果、寝ながら口を動かしてしまうことがあるのです。これはとくにシニア犬や、歯石が多い犬に見られやすい傾向があります。

さらに、ストレスを感じている犬は、眠っているときにも口を動かすことで自律神経を整えようとすることがあります。特に環境が変わったばかりの時期や、緊張しやすい犬に多く見られる傾向です。

それぞれのケースを以下の表にまとめます。

くちゃくちゃ音の原因特徴対応の必要性
夢で食べている動き他の部位(足や耳)も同時に動く問題なし
口内トラブル(歯周病など)口臭が強い、歯茎が赤い、よだれが多い動物病院で診察を推奨
ストレスによる自律調整行動普段から落ち着きがなく緊張しやすい性格環境や生活リズムの見直し

寝ているときの口の動きが気になる場合は、まず日中の様子や口内の衛生状態をチェックし、必要があれば歯科検診などを受けることをおすすめします。

寝てる時に呼吸が荒くなる理由

犬が眠っている間に呼吸が速くなる・荒くなるのを見て、驚いたことがある飼い主も少なくありません。この現象は、必ずしも異常ではなく、生理的な反応として自然に起こることもあります。

特に、レム睡眠と呼ばれる浅い眠りの段階では、犬は夢を見ている可能性が高く、その間に呼吸が早くなったり、ピクピクと体が動いたりします。これは、脳が活性化している証拠であり、人間にも同様の反応が見られます。

ただし、日常的に荒い呼吸が続いている場合や、呼吸音が異常に大きい、咳を伴う、寝起きにもゼエゼエしているといった症状がある場合は、心臓病や呼吸器系の疾患の可能性も考えられます。特に短頭種(フレンチブルドッグやパグなど)は構造的に気道が狭く、睡眠中の無呼吸や呼吸困難を起こしやすい傾向があります。

以下に、問題のない状態と注意が必要な状態の比較をまとめました。

状態問題なしの場合注意が必要な場合
呼吸の荒さ一時的で、すぐに落ち着く長時間続き、呼吸音が異常に大きい
他の動作夢を見ているように足や顔が動く咳や痙攣を伴う、寝ながら体を強張らせる
日中の様子起きた後は元気で食欲もある日中もぐったりして呼吸が荒い

寝ているときだけでなく、起きている時間の呼吸の状態も合わせて観察することが重要です。不安な場合は、動画を撮影して獣医師に見せると判断がスムーズになります。


寝てる時に鳴くのはなぜ?

犬が寝ている最中に「クゥーン」「ワンッ」と声を出して鳴くことがあります。これは主に夢の中での感情や行動を表していると考えられています。特にレム睡眠中は、脳が覚醒に近い状態にあるため、犬は夢の中で走ったり、誰かと遊んでいたりする情景を再現していることがあります。

例えば、夢の中で怖い経験をしていると、犬は不安や緊張を鳴き声で表すこともあります。逆に、楽しい夢であれば「ククッ」と嬉しそうな声を出すこともあります。このような鳴き声は、一過性で自然に収まることが多いため、特に心配はいりません。

ただし、頻繁に夜鳴きする、あるいは悲痛な叫び声に近い鳴き方を繰り返す場合は、別の原因も疑ったほうがよいでしょう。例えば、老犬に多い**認知機能の低下(犬の認知症)**や、関節痛・持病による寝苦しさが隠れていることもあります。

以下に、寝言としての鳴き声と注意が必要な鳴き声の違いをまとめました。

鳴き声のタイプ健康な状態注意すべき状態
鳴き声の内容「クゥーン」「フンフン」と小さく可愛い声甲高く苦しげな鳴き声、悲鳴のような声
頻度と継続時間時々、短時間で終わる毎晩繰り返す、時間が長い
起床後の様子すぐに元気に動き出す起きてもぐったりしている、動きが鈍い

特にシニア犬や病気を抱える犬は、睡眠中の鳴き声に身体的なサインが隠れていることもあります。普段との違いに気づいたら、無理に起こさずそっと様子を見守ることが大切です。それでも気になる場合は、日中の行動と合わせて獣医に相談するのが安心です。

犬が寝ている時にピクピクする動きの原因と見分け方のまとめ

  • ピクピクする動きは、多くの場合レム睡眠中の自然な反応である
  • 犬も夢を見るため、その夢の内容に応じて体が反応することがある
  • 子犬やシニア犬では、神経系が不安定なため動きが出やすくなる
  • 足をピクピクさせるのは、走る夢など運動的な夢の影響とされる
  • 鼻をピクピクさせるのは、夢の中で匂いを嗅いでいる反応によるもの
  • 目がピクピク動くのは、レム睡眠時の眼球運動による自然な動きである
  • 顔のピクピクは、表情筋に脳からの信号が送られて起こることが多い
  • 耳をピクピクさせるのは、音や周囲の刺激への反射的な反応である
  • くちゃくちゃ音を立てるのは、夢で食べている動作や口内の違和感が原因
  • 呼吸が荒くなるのは、レム睡眠中の脳活動が活発になる影響による
  • 寝ている時に鳴くのは、夢の中の感情や記憶が声となって表れるため
  • 痙攣が異常な場合は、意識がなく硬直や失禁を伴うことがある
  • 健康的な動きか異常かは、起きた後の反応を見ることで判断しやすい
  • 長時間続くピクピクや頻度が多い場合は、病気の可能性があるため注意が必要
  • 睡眠環境の不安定さや精神的ストレスも動きの原因になりうる
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