犬の火葬でマイクロチップは取り外し不要です。マイクロチップは火葬時の高温に耐える材質で作られており、通常の火葬では取り外す必要がありません。このため、「マイクロチップを装着していても火葬できるのか?」といった心配を持つ飼い主の方も、安心して火葬を進めることができます。
この記事では、「マイクロチップは火葬後も残りますか?」や「死亡後のマイクロチップの手続きはどうすればいいのか?」などの疑問にもお答えします。また、自治体のサポートや補助金情報、「マイクロチップとは何か?」という基本知識も解説し、初めての方でも安心して愛犬の火葬に臨める内容をお届けします。
- 犬の火葬時にマイクロチップを取り外す必要がない理由
- マイクロチップが火葬後にどうなるかの具体的な状況
- マイクロチップ装着後の死亡時に必要な手続き
- 自治体の補助や助成を活用したマイクロチップ装着方法
犬の火葬でマイクロチップは取り外し不要?

↑イメージ:ひろきやの犬作成
マイクロチップを装着していても火葬できるのか?
マイクロチップを装着していてもペットの火葬は可能です。 一般的に、マイクロチップはペットの皮下に埋め込まれていますが、火葬において大きな障害になることはありません。
その理由として、マイクロチップの材質が関係しています。マイクロチップは金属と生体適合ガラスで構成されており、火葬時の温度(通常800〜1,000℃)ではこれらが溶けることはほとんどありません。さらに、火葬では遺体が外側から燃焼するため、皮膚の近くに装着されたマイクロチップは、早い段階で剥がれ落ちることが多いです。
例えば、火葬後に黒く焦げた状態のマイクロチップが遺骨の近くで発見されるケースが多く見られます。このように、マイクロチップが遺骨に影響を与えることはほとんどないため、事前に取り外す必要はありません。ただし、破損したマイクロチップや高温が予想される特殊な火葬条件では影響が出る可能性もあります。その場合は火葬業者に相談することをおすすめします。
マイクロチップは火葬後も残りますか?
マイクロチップは火葬後も残ることがありますが、状況によって異なります。 ほとんどの場合、火葬後に焦げた状態で発見されることが多いです。
その理由は、マイクロチップの主材質である金属と生体適合ガラスが、火葬時の温度に対して高い耐性を持つからです。通常、火葬炉内の温度は800〜1,000℃ですが、ガラス部分が溶ける温度は1,200℃以上となっています。そのため、マイクロチップの形状が火葬後も維持されることが一般的です。
一方で、以下のような特殊なケースではマイクロチップが完全に消失する場合もあります。
- 肥満体型のペット:遺体の脂肪分が原因で火葬炉内の温度が異常に高くなる場合があります。
- マイクロチップが破損していた場合:ガラスが破損し、内部の金属が高温で溶解する可能性があります。
これらの理由から、火葬後のマイクロチップの状態は一概に予測できません。ただし、通常の火葬ではマイクロチップが遺骨に影響を与えることはほぼありませんので、安心して火葬を行うことができます。もし不安がある場合は、火葬前に業者へ相談してみてください。
マイクロチップは死亡したらどうすればいいの?

↑イメージ:ひろきやの犬作成
マイクロチップが装着されているペットが死亡した場合には、登録情報の更新が必要です。 特に犬の場合、狂犬病予防法に基づく登録の抹消も併せて行う必要があります。
まず、マイクロチップ情報の登録を管理している団体に死亡届を提出します。この手続きは、環境省の「犬と猫のマイクロチップ情報登録」サイトでオンライン申請が可能です。必要な情報は、「マイクロチップ識別番号」と「暗証記号」で、これらは装着時に発行される登録証明書に記載されています。
一部の自治体では、マイクロチップ情報登録による死亡届が自治体への死亡届を兼ねる場合があります。しかし、そうでない場合は、自治体や保健所にも死亡の届出をする必要があります。この手続きを怠ると、狂犬病予防接種の案内が届き続けたり、**法的な罰則(最大20万円以下の罰金)**を受ける可能性があるため注意してください。
これらの手続きを完了することで、ペットの死亡に関する公式記録が整理され、トラブルを防ぐことができます。
ペット葬儀について不安なことはなんでもご質問ください【ペット葬儀110番】
犬の火葬でマイクロチップと自治体のサポート

↑イメージ:ひろきやの犬作成
マイクロチップとは何か?
マイクロチップとは、ペットの識別情報を登録できる電子標識器具の一種です。 主に直径1~2mm、長さ8~12mm程度の円筒形をしており、外側は生体適合ガラスでコーティングされています。この小型デバイスは、犬や猫の首の後ろあたりに注射器を用いて埋め込む形で装着されます。
マイクロチップには、15桁の固有番号(識別番号)が記録されています。この番号は専用のリーダーで読み取ることができ、データベースと照合することでペットの所有者情報を確認する仕組みです。これにより、迷子や災害時に保護されたペットを迅速に飼い主の元へ戻すことが可能になります。
また、動物愛護法の改正により、2022年から犬や猫のマイクロチップ装着が一部義務化されました。 特にペットショップやブリーダーで取り扱われる動物が対象で、適正飼育の推進や飼育放棄の防止を目的としています。一方で、すでに飼っているペットや他の動物に対する装着は義務ではありませんが、推奨されています。
マイクロチップはペットの安全を守る有力な手段ですが、飼い主には登録情報の管理や定期的な更新が求められます。
