犬の呼吸が荒く、体も震えていると、「このまま様子を見ていいのか」「すぐ病院へ行くべきなのか」と不安になりますよね。
呼吸が荒いだけ、震えているだけなら、暑さ・運動後・寒さ・不安などが関係していることもあります。ですが、呼吸が荒い状態と震えが同時に出ている場合は、体調不良や痛み、熱中症、呼吸器や心臓の不調、誤食などが関係していることもあります。
ぐったりしている、舌や歯ぐきの色が悪い、安静にしても呼吸が荒い場合は、早めに動物病院へ相談してください。
この記事では、犬の呼吸が荒いし震える時に確認したい危険サイン、家でできる応急的な確認、病院へ伝えること、呼吸の不安が続く時に酸素室を相談する流れまで整理します。
- 犬の呼吸が荒く震える時に注意したいサイン
- すぐ動物病院へ相談したい目安
- 家で確認できることと、やってはいけないこと
- 病院へ伝えるためにメモしておきたい内容
- 酸素室を検討する時の考え方

犬の呼吸が荒いし震える時はまず危険サインを確認
犬の呼吸が荒く震えている時は、まず「一時的なものかどうか」よりも、危険サインが出ていないかを確認することが大切です。
運動後や興奮後にハアハアすることはありますし、寒さや不安で震えることもあります。ただし、呼吸の荒さが安静時にも続く場合や、全身状態に異変がある場合は注意が必要です。
すぐ動物病院へ相談したいサイン
次のような様子がある場合は、自己判断で長く様子を見ず、早めに動物病院へ相談してください。
| 確認すること | 注意したい状態 |
|---|---|
| 呼吸 | 安静にしても呼吸が荒い、浅い、苦しそう、口を開けて呼吸している |
| 震え | 震えが止まらない、長く続く、ぐったりしている |
| 舌・歯ぐきの色 | 白っぽい、青紫っぽい、いつもより色が悪い |
| 全身の様子 | 立てない、ふらつく、反応が弱い、意識がぼんやりしている |
| その他の症状 | 咳、嘔吐、下痢、よだれ、発熱、誤食の可能性がある |
呼吸が荒い状態と震えが同時に出ている場合は、寒さや不安だけと決めつけないことが大切です。
呼吸が荒いだけでなく震えもある時に注意したい理由
犬は暑い時、運動した後、興奮した後などに呼吸が荒くなることがあります。また、寒さや雷、花火、来客などの不安で震えることもあります。
ただ、呼吸が荒い状態と震えが同時に出ている場合、体の中で何か負担がかかっている可能性もあります。たとえば、痛み、熱中症、呼吸器の不調、心臓の不調、誤食などでも似た様子が見られることがあります。
特に、ぐったりしている、舌や歯ぐきの色が悪い、震えが止まらない、安静にしても呼吸が荒い場合は、早めに動物病院へ相談しましょう。
犬の呼吸が荒いし震える時に考えられる原因
ここでは、犬の呼吸が荒く震えている時に考えられる原因を整理します。原因を自宅で診断するためではなく、病院へ相談する時に状態を伝えやすくするための目安として見てください。
暑さや熱中症で呼吸が荒く震えることがある
暑い日や室温が高い部屋、散歩後、車内などでは、犬の呼吸が荒くなることがあります。体が熱い、よだれが多い、ぐったりしている、ふらつくなどの様子がある場合は、熱中症にも注意が必要です。
暑さが関係していそうな時は、涼しい場所へ移動し、呼吸が苦しそうな場合やぐったりしている場合は早めに動物病院へ相談してください。確認に時間をかけすぎないことも大切です。
不安・恐怖・ストレスで震えることがある
雷、花火、来客、引っ越し、留守番、病院後などがきっかけで、犬が震えることがあります。不安や恐怖で呼吸が速く見えることもあります。
ただし、不安そうに見えても、体調不良が隠れていることがあります。呼吸が荒い状態が続く、舌や歯ぐきの色が悪い、ぐったりしている場合は、不安だけと決めつけずに相談しましょう。
痛みや体調不良で震えることがある
犬は痛みや体調不良を言葉で伝えられません。お腹の痛み、ケガ、関節の痛み、内臓の不調などで震えることがあります。
触ると嫌がる、丸まって動かない、歩きたがらない、抱き上げると嫌がるなどの様子がある場合は注意しましょう。呼吸も荒い場合は、体に負担がかかっている可能性があります。
呼吸器や心臓の不調が関係することもある
咳がある、呼吸音がいつもと違う、疲れやすい、寝ている時や安静時にも呼吸が荒い場合は、呼吸器や心臓の不調が関係していることもあります。
特に、老犬や持病がある犬は慎重に見てください。呼吸の変化は飼い主が気づきやすい大切なサインです。いつもと違う状態が続く場合は、早めに動物病院へ相談しましょう。
誤食や中毒の可能性にも注意する
震え、よだれ、嘔吐、ふらつき、呼吸の異変がある場合は、誤食や中毒の可能性にも注意が必要です。
チョコレート、玉ねぎ、薬、観葉植物、殺虫剤、保冷剤、異物など、食べた可能性があるものがないか確認してください。何か食べたかもしれない場合は、自己判断で吐かせようとせず、食べた物・時間・量を動物病院へ伝えましょう。
| 考えられる原因 | 見られやすい様子 | 注意点 |
|---|---|---|
| 暑さ・熱中症 | ハアハアする、体が熱い、ぐったりする | 暑い日や車内、室温が高い部屋では特に注意 |
| 不安・恐怖・ストレス | 震える、落ち着かない、隠れる | 雷、花火、来客、環境変化などがきっかけになることがある |
| 痛み | 触ると嫌がる、丸まる、動きたがらない | 腹痛、ケガ、関節痛などでも震えることがある |
| 呼吸器の不調 | 咳、呼吸音の変化、苦しそうな呼吸 | 呼吸の異変が続く場合は相談が必要 |
| 心臓の不調 | 咳、疲れやすい、安静時も呼吸が荒い | 老犬や持病がある犬は特に注意 |
| 中毒・誤食 | よだれ、嘔吐、ふらつき、震え | 食べた可能性がある物を確認して病院へ伝える |
呼吸が苦しそうに見えると、「酸素室が必要なのでは」と不安になる方もいるかもしれません。
ただし、酸素室は自己判断で使うものではなく、獣医師に相談してから検討するものです。呼吸が苦しい犬に酸素室がどう使われることがあるのかを知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

家で確認することは応急的な観察と準備まで
犬の呼吸が荒く震えている時に、家でできることは「治すこと」ではありません。家でできるのは、落ち着ける環境を整え、状態を確認し、病院へ伝える準備をすることです。
家でできることは、治療ではなく、呼吸数や舌の色を確認して病院へ伝える準備です。

呼吸数を落ち着いて確認する
可能であれば、犬ができるだけ安静にしている時に、胸やお腹の上下を見て呼吸数を確認します。
1回の呼吸は、胸やお腹が上がって下がるまでを1回として数えます。15秒数えて4倍する、または30秒数えて2倍すると、1分間の呼吸数の目安が分かります。
ただし、呼吸が苦しそうな場合や、数えるために長く観察するのが不安な場合は、確認よりも先に動物病院へ連絡してください。
舌や歯ぐきの色を見る
舌や歯ぐきの色も大切な確認ポイントです。いつもより白っぽい、青紫っぽい、色が悪いと感じる場合は注意が必要です。
無理に口を開けたり、嫌がる犬を押さえつけたりする必要はありません。見える範囲で確認し、いつもと違うと感じたら病院へ伝えましょう。
呼吸や震えの動画を撮る
呼吸の荒さや震え方は、言葉だけでは説明しにくいことがあります。可能であれば、短い動画を撮っておくと、病院で状態を伝えやすくなります。
撮影する時は、呼吸の速さ、震え方、姿勢、ぐったりしているかどうかが分かるようにします。ただし、撮影に時間をかけすぎず、危険サインがある場合は先に連絡してください。
室温や環境を整える
暑すぎる、寒すぎる、音が大きい、落ち着かない場所にいる場合は、できる範囲で環境を整えます。
静かな場所で休ませ、無理に歩かせたり、何度も抱き上げたりしないようにしましょう。犬が楽にしている姿勢を優先し、状態を見ながら必要に応じて病院へ相談します。
犬の呼吸が荒く震える時にやってはいけないこと
犬の様子がおかしいと、何かしてあげたくなります。ただ、呼吸が荒く震えている時は、よかれと思った行動が負担になることもあります。
自己判断で長く様子を見る
一時的な興奮や暑さで落ち着くこともありますが、危険サインがある場合は、長く様子を見ることを優先しないでください。
特に、安静にしても呼吸が荒い、震えが止まらない、ぐったりしている、舌や歯ぐきの色が悪い場合は、夜間でも相談を検討しましょう。
自己判断で薬を飲ませる
人間用の薬を犬に飲ませるのは危険です。また、以前処方された薬でも、今の症状に合っているとは限りません。
薬を使うかどうかは、必ず獣医師に確認してください。誤食の可能性がある場合も、自己判断で吐かせようとしないことが大切です。
無理に動かしたり興奮させたりする
呼吸が荒い時に無理に歩かせたり、何度も体勢を変えたり、声をかけ続けたりすると、犬に負担がかかることがあります。
落ち着ける場所で様子を見ながら、必要に応じて病院へ連絡しましょう。移動が必要な場合も、犬の呼吸が苦しくならないように慎重に行います。
自己判断で酸素室を使おうとする
呼吸が苦しそうに見えると、酸素室を使えばいいのではと考えることがあるかもしれません。
ただし、酸素室は使用時間、温度、湿度、換気、犬の状態確認などが関係します。必要かどうかは、犬の状態によって変わります。
酸素室は自己判断で使うものではなく、獣医師に相談してから検討しましょう。
病院へ相談する前にメモしておきたいこと
動物病院へ連絡する時は、愛犬の状態をできるだけ具体的に伝えることが大切です。慌てていると忘れやすいので、分かる範囲でメモしておきましょう。
いつから呼吸が荒いのか
「今日の夜から」「散歩後から」「食後から」「寝ている時から」など、呼吸が荒くなったタイミングを伝えます。
急に始まったのか、前から時々あったのかも大切です。夜だけ、運動後だけ、安静時にもあるなど、分かる範囲で整理しましょう。
震え方と続いている時間
全身が震えているのか、足だけなのか、震えが止まらないのか、一時的におさまるのかを確認します。
触ると嫌がる、丸まって動かない、抱き上げると痛がるような様子がある場合も伝えましょう。
一緒に出ている症状
呼吸の荒さと震え以外に、咳、嘔吐、下痢、よだれ、ふらつき、食欲低下、水を飲まない、誤食の可能性などがないか確認します。
症状が複数ある場合は、できるだけそのまま病院へ伝えてください。
| メモすること | 書き方の例 |
|---|---|
| いつから | 今日の夜から、散歩後から、食後から、寝ている時から |
| 呼吸の様子 | 安静時も荒い、口を開けて呼吸している、浅く速い |
| 震えの様子 | 全身が震える、足だけ震える、止まらない |
| 舌や歯ぐきの色 | いつもより白い、青紫っぽい、色が薄い |
| ほかの症状 | 咳、嘔吐、下痢、よだれ、ふらつき、食欲低下 |
| 誤食の可能性 | 食べたかもしれない物、時間、量 |
| 動画 | 呼吸や震えの様子を短く撮影しておく |
病院へ連絡する前に確認したいこと
次のチェックリストは、家で判断するためではなく、動物病院へ状態を伝えやすくするためのメモです。
- □ 呼吸が荒くなった時間
- □ 震えが始まった時間
- □ 安静にしても呼吸が荒いか
- □ 呼吸数を数えたか
- □ 舌や歯ぐきの色に変化があるか
- □ 咳、嘔吐、下痢、よだれがあるか
- □ ふらつきやぐったり感があるか
- □ 食欲や水を飲む様子に変化があるか
- □ 誤食の可能性があるか
- □ 呼吸や震えの動画を撮ったか
- □ 夜間救急やかかりつけ病院へ連絡できるか
危険サインがある場合は、チェックを全部埋めるよりも先に動物病院へ連絡してください。
呼吸の不安が続くときは酸素室も獣医師に相談
犬の呼吸が荒い状態を見ていると、「家で呼吸を楽にしてあげる方法はないのか」と考えてしまうものです。
その中で、ペット用酸素室が気になる方もいるかもしれません。ただし、酸素室は自己判断で使うものではなく、犬の状態に合わせて獣医師に相談してから検討するものです。

酸素室は自己判断で使うものではない
酸素室は、呼吸に不安がある犬のケアとして検討されることがあります。ただし、どの犬にも必要というものではなく、使い方や管理にも注意が必要です。
在宅で使う場合でも、使用時間、温度、湿度、犬の様子、急変時の対応などを確認する必要があります。まずは動物病院で、今の状態に酸素室が必要なのかを相談しましょう。
動物病院で相談するときに聞きたいこと
動物病院で在宅酸素室について相談する場合は、次のようなことを確認しておくと安心です。
- 今の状態で在宅酸素室を検討する段階か
- どのくらいの時間使う想定か
- 使用中に注意したい症状は何か
- 夜間や急変時はどうすればよいか
- レンタルする場合に確認すべき条件は何か
動物病院で在宅酸素室について相談する場合は、レンタル先によって料金や条件が違うこともあります。
すぐに申し込むのではなく、費用、レンタル期間、サポート内容を確認してから検討すると安心です。

犬の呼吸が荒いし震える時によくある質問
- Q. 犬の呼吸が荒く震えている時はすぐ病院へ行くべきですか?
-
A. ぐったりしている、舌や歯ぐきの色が悪い、安静にしても呼吸が荒い、震えが止まらない場合は、早めに動物病院へ相談してください。夜間でも救急相談を検討したほうがよい状態があります。
- Q. 犬が震えているだけなら寒さが原因ですか?
-
A. 寒さや不安で震えることもありますが、痛み、体調不良、低血糖、誤食などが関係することもあります。呼吸が荒い状態も同時にある場合は、自己判断で決めつけないようにしましょう。
- Q. 家でできることはありますか?
-
A. 静かな場所で休ませ、室温を整え、呼吸数や舌の色、震え方を確認します。症状の動画やメモを残しておくと、病院へ相談するときに伝えやすくなります。
- Q. 犬の呼吸が荒い時に酸素室を使えばいいですか?
-
A. 酸素室は自己判断で使うものではありません。呼吸の不安がある場合は、まず動物病院へ相談し、必要に応じて獣医師に確認してから検討しましょう。
- Q. 夜中に呼吸が荒く震えている場合はどうすればいいですか?
-
A. ぐったりしている、呼吸が苦しそう、舌や歯ぐきの色が悪い、震えが止まらないなどのサインがある場合は、夜間救急や動物病院へ連絡を検討してください。
犬の呼吸が荒いし震える時は危険サインを見て早めに相談しよう
犬の呼吸が荒く震えている時は、寒さや不安だけと決めつけず、まず危険サインを確認することが大切です。
ぐったりしている、舌や歯ぐきの色が悪い、安静時にも呼吸が荒い、震えが止まらない場合は、早めに動物病院へ相談してください。
家でできることは、呼吸数を確認する、舌や歯ぐきの色を見る、短い動画を撮る、症状をメモするなど、病院へ状態を伝えるための準備です。自己判断で薬を使ったり、長く様子を見たりするのは避けましょう。
呼吸の不安が続くと、飼い主として「家で何かできることはないか」と考えてしまうものです。酸素室について知っておきたい場合は、まず効果や注意点を確認し、必要に応じて獣医師へ相談しながら検討しましょう。
